ターンオーバー

28日周期、ターンオーバーのプロセス

�@基底層
　新陳代謝は、表皮の一番底の部分「基底層」の細胞分裂から始まります。基底層は、ケラチンやメラニン色素が生成されるケラチノサイトとメラノサイトという細胞から構成されています。このケラチノサイトから分裂した細胞が、有棘層に移動していきます。

�A有棘層(ゆうきょくそう)
　有棘層では、いらない成分を分解し、その形状が徐々に偏平になっていき、顆粒層に移動していきます。

�B顆粒層(かりゅうそう)
　顆粒層では、素肌のうるおいの決め手ともいえる、ＮＭＦ（自然保湿因子）や細胞間脂質を生成しています。

　ＮＭＦ（自然保湿因子）とは、人間自身がもともと持っている皮膚の保湿成分です。角質層、角質細胞の中にあり、水を吸収し、保持する物質のことです。アミノ酸類、乳酸、尿素、クエン酸塩などを主成分としており、いずれも保水力がある物質になります。

　ＮＭＦ（自然保湿因子）は角質層の水分を保持する働きをもち、肌をみずみずしく保つという重要な役割を果たしていますので、角質層は外部の水分を吸収し、貯えることが出来るのです。


�@基底層　⇒　�A有棘層　⇒　�B顆粒層　このプロセスが完了するまでに、約14日間かかると言われています。

�C角質層
　角質層に達した細胞は核の無い状態になっています。これ以上分裂しない生命力の無い細胞になっており、このような状態になることを「角化」といいます。角質層は水分の貯蔵庫で、その表面は汗腺から出た汗と皮脂腺から分泌される脂分とが混じり合って(乳化)できた皮脂膜のバリアーのおかげで、常にみずみずしい状態を保っています。

　角質細胞は約14日間で、垢となって剥がれ落ち、ターンオーバーが終わります。人間の表皮の厚みは約0.2mmで、角質層自体の厚みはその10％程度だと言われています。うるおいのある美しい素肌を維持する為には、規則正しいターンオーバーが繰り返されることと、この角質層に充分な水分が含まれている必要があります。